タイトル『レイコ冬物語』 登場人物: 神取レイコ(25)教師(こっそり生徒の家庭教師のバイト) 秋山美宇(みう)(16)レイコの教え子。 藤村あおい(25)レイコの同僚。 美宇の母(41) 志茂田源二(16)美宇が好きな男子生徒。 なかなか春が来ないレイコのヒステリー劇場(^^)。 ○学校からの帰り道(夕方) 神取レイコ(25)と藤村あおい(25)が並 んで歩いてる。 あおい「お互い独り身がさみしいっすねえ」 レイコ「ホント、ホント風が冷たいっすよ〜 (震えるしぐさ)」 あおい「鍋でもつつこうか!」 レイコ「お、いいねえ……でも今日はちょっ ちゴメン」 あおい「何だよう、ツキアイ悪いぞう。まさ かオ・ト・コ?」 レイコ「だったらいいけど(苦笑)。ほいじゃ」 あおい「おーう」 ○美宇の家(外・夜) チャイムを鳴らすレイコ。 ○同、中(中・夜) 美宇の母「どうも、よろしくお願いします」 レイコ「いえ、こちらこそ」 ○同、美宇の部屋(前・夜) ノックするレイコ。応えがない。 ○同、美宇の部屋(中・夜) ぐうぐう寝てる秋山美宇(16) レイコ「やっぱりな……」 美宇、あまりのだらしない寝顔。 レイコM「ある意味カワイイかもしれん……」 美宇の顔の下には本が置いてある。 レイコ、それを抜き取って、 レイコ「ひょっとして勉強?」 と手に取った本のタイトルは『強力! ラブ占い♪』 その本でミウをはたくレイコ。 レイコ「起きんか!」 美宇「うう〜ん」 目を擦りながら起きる美宇。 レイコ「ほら、早速勉強よ!」 美宇「……」 レイコ「あたしももらったお金の分は教えな いとイケナイんだから!」 美宇「あの……」 レイコ「何?」 美宇「(真剣な顔で)今日はセンセイに是非 聞きたいことがあります!」 レイコ「お……?(やる気を出したのかな?)」 美宇「藤村センセイのことなんですけど」 レイコM「ああ、やっぱり勉強のことじゃな いのね……」 美宇「あのセンセイって生徒とつきあってる の……知ってました?」 レイコ「ぶっ!(吹き出す)(あおいのヤロ ウ……まさか……??」 美宇「それって犯罪ですよね!!」 レイコ「え? え〜え〜、そうなの?」 美宇「もう何も知らないんだから……」 レイコ「……(お前に言われたくない)」 ○学校(外観) ○同、教員室の中 資料整理などしてるあおいに近づくレ イコ。 レイコ「あおいクン、ちょっと……」 あおい「?」 ○同、屋上(または女子トイレ) あおい「何よお、こんなところで? 何か学 生時代みたいだけど(笑)」 レイコ「と……年下って好き?」 あおい「えええ〜っ? 何よお(苦笑)。 ま、でも、カオによる(きっぱり)」 レイコ「こんな怪文書が回ってるんだけ ど、心当たり……ある?」 「藤村センセイ×志茂田ゲン」と 書いてある紙を見せる。 あおい「ほうほう……」 レイコ「……ど、どう?」 あおい、レイコの方を向く。 緊張感が走る!(レイコの主観) あおい「これってアンタの字にしか見えない んだけど」 レイコ「うげ!」 ○美宇の家(玄関) ドスドスと乗り込むレイコ。 レイコ「ちょっと失礼しますので」 戸惑う美宇の母。 美宇の母「あ、あの〜」 ○同、美宇の部屋 ドアを豪快に開け放つレイコ。 レイコ「うらぁ!!(怒)」 すると、そこには美宇と志茂田。 レイコ、目が点。 美宇「えっとぉ〜、ゲンちゃんです……へへ へ」 恥ずかしがって顔を伏せている志茂田。 レイコ「えっと……」 美宇「あ、アノことについては別の場所で」 と部屋から廊下へ出されるレイコ 美宇「ズバリ、あたしの勘違いでした♪ で、 今いいとこなんでヨロシク……」 と背中を押されるレイコ。 ○道端 ぽつんと一人、ため息のレイコ。 ふと顔を上げると、道路の向こうにオ トコといちゃついているあおい。 レイコ「(目をむく)!」 そしてあおいと目が合う。 あおい、「見逃してくれ〜」と懇願す る動作。 レイコうつむく。 レイコ「……」 と、何かを思い切った表情で顔を上げ るレイコ。 ○ミウの家(外観) レイコが暴れてるらしく、悲鳴や物が 壊される音など。 レイコ「不純異性交友すなー! この犯罪者どもー」 美宇「きゃあああ〜」 志茂田「わー…… 以上